【体験談】Web制作の職業訓練と就職

私が通っていたのは約10年前ですが、職業訓練校を卒業してからどんな経緯で就職し今に至るのかを書きます。
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25歳で転職を決意
それまで事務や葬儀場のフラワーアレンジメント、パソコンインストラクターなど様々な仕事をしてきましたが、どれも長続きせず職を転々としていました。
派遣で会社受付をしていた25歳の時、お客様にネームプレートを渡しご案内、それ以外の時間はもう一人の受付の人とおしゃべりする毎日に「このままでいいのか?」という気持ちが強くなり転職の二文字が頭をかすめました。
しかしそれまで呆れるくらい転職を繰り返してきたため、次に転職する時は意味のある転職にしたくて前から気になっていたWebデザイナーへの道を考え始めました。
小さい頃から絵を描いたり何かを作ったりすることが好きでした。
たまたま地元でWebデザイナー養成の職業訓練校が募集をかけていたので早速応募。
退職後、職業訓練校に通い始めました。
Webデザイナー養成職業訓練校の面接
私が行ったコースは25歳~35歳までの年齢制限があったためか競争率は高くなかったようです。
面接は三人に対し面接官一人で、「ブラインドタッチはできますか?」など授業についていくのに支障がないかの確認と、「なぜWeb制作を学びたいのか?」など軽めの質問をされて終わりました。
「ブラインドタッチはできますか?」と質問されて「使用しているパソコンがMacなので出来ません。」と答えた猛者がいたようです。
期間と費用
通学期間は三ヶ月で、月~金の10時から16時まで。
三ヶ月といっても就職が決まり途中で辞める人もいました。
授業料は無料ですが、教科書代はかかります。
生徒の雰囲気
私を含めほとんどの人がhtmlもcssも知らない初心者でしたが、html、cssは書けるけどFlash(当時人気だった)を学ぶ目的で来ている人もいました。
手に職をつけたい・美容室を経営しているのでお店のホームページを作りたい・なんとなく興味があったから・・・動機は様々です。
中には職業訓練を受けている期間は失業保険が出るので、それ目当てで来ている人もいました。
年齢も近いからか、全体的に仲が良かったです。
皆で飲みに行ったり学校の最終日は先生も誘ってお別れ会をしたり。
今も時々その時の仲間と飲みます。
授業内容と使用ソフト
- html(xhtml)
- css
- javascript
- flash
- MySQL5
- PHP
- photoshop(エレメンツ)
- frontpage(コードエディタ)
上記を見ておわかりかと思いますが、授業はコードの書き方やソフトの使い方がメインだったので、デザインについては独学でやってねって感じでした。
先生が元SEの方だったので、座学でもインターネットの仕組みやコンピューターの階層?などの話が多かったですが、「雑誌や本の配色やレイアウトはデザインの参考になるから頻繁にチェックするといい」と言っていたのはためになりました。
授業
基本的に教科書に沿って進められます。
先生がプロジェクターに見本を見せるので、そうなるように作り、先生から出された応用問題を解く、という流れです。
私は物覚えが良い方ではないので、予習をしてから授業を受けていました。
応用問題が解けるようになると面白くてどんどんハマッていきました。
(ちなみに、Flashサイトが多い時代だったので、授業もFlashがメインでした。)
実務で必要な知識や技術を先生がまとめてプリントにしてくれたので、教科書以上の知識も身につけることが出来ました。
20人くらいのクラスでしたが、メインの先生一人と補助の先生が一人~二人いたので、つまずく人がいても置いて行かれるようなことはなかったようです。
あと、これは職業訓練ならではかと思いますが、就職のための授業もありました。
履歴書の書き方やキャリアの棚卸、IT業界の業種や企業についてなど。
卒業制作
いよいよ学んだことの集大成、卒業制作です。
これが一番楽しかったです。
当時はhtmlだとレイアウトが制限されてしまうし(tableでレイアウトを組んでいた時代です)、自由にレイアウトできて動きが楽しいFlashでサイトを作りました。
キービジュアルのみFlashで作る人もいましたが、私は「絶対に卒業制作はフルFlash!」と決めていたので、actionscriptを駆使しながら作りました。
どうでもいい話ですが、私はFlash全盛期の時代が未だに好きです。
重くてサイトを見るまで時間がかかるけど、個性的なサイトで溢れていて純粋に見るのが楽しかったし作るのも楽しかったです。
一ヶ月くらいかけて一つのサイトをイチから作ります。
ほとんど自習のようなものなので、わからないところを先生にガンガン質問したり、仲間とわからないところを相談しあったり。
先生から「そうやって突き詰める力はこの仕事で必要だし役に立つ」と言われたのは今でも励みになっています。(今はあの時ほどの気力はないけど・・・)
最後に、制作したサイトを皆の前で発表します。
それぞれが持っている知識や技術を駆使して作ったサイトなので、見応えがありました。
発表が終わった後にあまり話したことがない人に「あの部分はどうやって作ったの?」と聞かれたり私も聞いたりして、作ったものでコミュニケーションを取るというのが新鮮でした。
作ったサイトは以下の記事で紹介しています。
https://0601design.com/webook/portfolio/sample05/
就職活動
職業訓練校を卒業しても実務では使い物にならないというのはよく聞いていたので、自分が現場でどれだけのことが出来るのか、そもそも採用してくれる会社はあるのか、不安しかありませんでした。
求人を見ると実務経験者を募集するところがほとんどで、未経験を雇ってくれるところはほとんど無い。
雇用形態は派遣でもアルバイトでもなんでもいいから、とにかく実務経験を積みたくて応募しまくりました。
地元の神奈川で求人を探しましたが求人自体なかなか無いので、東京の会社にも応募しました。
書類の段階で落とされることが多かったのですが、いくつか良いお返事をいただくことがありました。
記憶に残っている一社はアプリを制作している東京の会社でした。
生意気にも自分がしたいと思っているデザインと違う気がして、悩んだ末辞退しました。
横浜のWeb制作会社でも採用していただいたのですが、何となく怪しげな会社だったので(失礼)辞退・・・。
このように、年齢が比較的若かったこともあり、未経験でも採用してくれる会社はいくつかありました。
大手事務機器メーカーに派遣社員として
色々迷走し、疲れ果てて「とりあえず他業種のバイトしながらWebの仕事を探すか・・・」と思い始めた頃、登録した大手事務機器メーカーの派遣会社の方から連絡が。
Web制作部門の方に面接していただくことになりました。
面接ではスキルを聞かれたくらいで、あっさり終わりました。
脈なしかなと思っていたら面接官の方から採用の連絡があり、「入社までの間に今公開されている弊社のサイトを見様見真似で作り、制作物(データ一式)を送ってください」と連絡がありました。
「このやり方で合っているのか?」ドキドキしながら作ったのを覚えています。
制作物を確認した担当者から返信があり、コードの注意事項(その会社では使わないタグの説明や、効率の良い書き方など)が書かれていました。
後で知ったのですが、派遣会社の方が、「地元で働きたいと思っているがなかなか求人が無いようなので、ぜひ採用してあげてほしい」と面接官に話してくれていたそうで、採用していただけたのはその方のおかげだと思っています。
未経験で働いてみて
そんなこんなで未経験で働くことになりましたが、会社の技術はわりと古風で、学校で習っていた少し古い技術とそんなに変わらなかったので知識的にはそんなに慌てることはありませんでした。
納期もゆとりがあったし、わからないことがあれば先輩が教えてくれる環境でした。
ただ、photoshopやillustratorの扱い方はまだまだで、自分の思ったようなデザインにするのにとても時間がかかりました。
工数の見通しが甘く、デザインに時間をかけすぎてコーディングの時間が足りずだいぶ焦ることもありました。
制作会社に転職
学校卒業後初めて入った会社の仕事に慣れてきた頃、制作会社で働きたいという思いが出てきました。
当時働いていた会社は居心地が良く、待遇もわりと良かったのですが、キャンペーンページ制作が主だったのでサイト全体を作る機会が無く、もっと色々なサイトを作ってみたい、新しい技術に触れてみたい気持ちが強くなっていました。
転職活動し、地元の制作会社に就職しましたがこれがもう大変でした。
もともとは印刷物制作がメインの会社でしたが、今後はWebサイト制作をメインでやっていきたいと考えていたようで、Flashが使える人を探していたようです。
入社初日、Windowsが無いことに気付く
作業用のPCはMacしかありませんでした。
私はWindowsしか使ったことがなかったので最初はMacの操作に戸惑いました。
ちょっとしたことがちょっと違う・・・
急ぎの案件が多かったので、とりあえず右クリック!したくても、このマウス、右クリックできない・・・!てな感じでパニックでした。(後日右クリックが出来るマウスを買いました。)
とにかくググれ
前の会社の感覚が抜けていなくて、その時起こっていたブラウザの謎現象(調べても解決せず)をたまたま進捗を聞いてきた上司に聞いてしまったのです。
「そんなこと私に聞かないで自分で調べてください。」(だいぶ怒ってる)
もしかしたら上司は何か知っているかもと思った私が甘かった。
この一言で目が覚めました。
どれくらいで出来る?
それまで、私は一枚もののページしか作ったことがありませんでした。
入社して間もない頃、グラフィックデザイナーの方がデザインしたサイトをコーディングするのにどれくらいかかるか上司に聞かれました。
トップページ合わせて6~7ページのサイトでしたが、何となくでかかる日数を言ってしまいました。
実際にデザインを見てみると、当時の私の技術では悩むようなレイアウトが多く、思った以上に時間がかかってしまい、伝えた日数では到底無理で、終電近くまで残業、家でも作業で、何とか納期に間に合わせることが出来ました。
クタクタでしたが、納期に間に合わなかった場合の上司の反応が想像するだけで恐ろしく、この時は「命よりも納期」といった心境でした。
グラフィックデザイナーの方が多かったので、コーディングは私が担当することが多く、慣れてくるとどんなレイアウトもだいぶ早く出来るようになっていました。
基本的に上司からは厳しい言葉をかけられることが多かったのですが、デザインは褒めてもらえることが多く、少し自信が持てました。
会社倒産
下痢が続いたり謎の難聴になったり疲れがたまってきた頃、会社の経営が傾いているのではという噂が社員の間で流れ始めました。
同じように疲れ果てている同僚と、「潰れたら失業保険もらって暫くのんびりしたい。」などと話していたら本当に潰れてしまいました。
その後
その後はしばらくのんびりし、結婚し、現在もWeb制作の仕事をちょこちょこやっています。
これまでに受けた個性的な面接、その後の仕事や会社のことなど引き続き書いていきますので、気が向いたら見てください。